購買行動因果モデリング
消費者の購買行動
「プロセスをモデル化し、課題を発見する」
製品に適した購買行動モデルを作成し、購買ファネル上のどこに問題があるのか特定する
弊社新サイト「消費者行動図鑑」も参照ください。
アウトプットの解釈
まず、潜在ターゲットが購入に至るまでのプロセスのステージ候補となり得る、態度変容や行動項目をワークショップや定性調査で抽出して、それを基に定量データを収集します。そのデータに含まれる因果関係を解析し、態度変容や購買行動を因果の方向を示した矢印でつなぐ事で、製品の買われ方を正しく表現した購買行動モデルを作成する事ができます。このモデルをもとに購買ファネルを定義します。
上図は、保険商品について、潜在ターゲットが購買に至るまでのプロセスを表した行動モデルの例です。この例では、「商品認知」「興味関心」「情報検索」「内容理解」「価値認識」「購入」という6つのステージで購買ファネルが定義されました。
購買ファネルを定義したら、次にファネルのどのステージで停滞が起こっているのかをファネル分析によって明らかにします。まず、"停滞"が起こっているステージは、ファネルの次のステージに進む人数が少ない箇所を探すことで見つけられます。グラフから潜在ターゲット人数が大きく落ち込んでいる箇所を探すと、「内容理解」のステージで購買行動の停滞が起こっていることがわかります。この結果より、「内容理解」を促進する為の具体的な施策を打つことが、消費者の購買行動の停滞を解消し、購買(保険の契約成立)を促進するために必要だと考えられます。
このように購買行動因果モデリングでは、認知から購買に至るまでのプロセスを製品やターゲットに合わせて定義し、購買プロセスをステージに分けて考えることで購買行動の停滞箇所を特定、購買を促進するための具体的なマーケティング施策を検討することが可能になります。
なお、購買行動因果モデリングで得た、購買行動モデルは他の様々な課題解決に応用できます。例えば、各ステージの指標自体をマーケティング活動のKPIとしてトラッキングしていく事が挙げられます。また、
・プロセス停滞解消の為の具体的なマーケティング施策を導く、ファネルドライバー分析、
・購買行動からポジショニング戦略を見直す、ファネル・リポジショニング、
・購買行動を促進する為にコンタクトポイントでのコミュニケーションを最適化する、ブランドコミュニケーションポートフォリオ
など、様々な活用方法があります。そのため、商品に合わせた購買行動モデル(購買ファネル)の作成は、顧客志向のマーケティングを進める上で非常に重要なポイントと言えます。