アウトプットと解釈

ケータイゲームのユーザーを無料ユーザーから課金ユーザーへと進め、ロイヤル顧客を育てていくための、鍵となるドライバー要素をそれぞれのファネルのステージごとに算出した結果を図に示しています。(分析のロジック1~3まで終えた状態)
ここではまず、ファネル分析を行い、離脱の大きいステージを特定します。上図の中では、「無料ユーザー」から「アイテム課金ユーザー」への落ち込みが71%あり、最も消費者の離脱が大きいステージであることが読み取れます。
次に、ユーザーの離脱が大きいステージにおけるファネルドライバーに注目します。ファネルドライバー分析の結果より、「無料ユーザー」から「アイテム課金ユーザー」へ促進するには、以下の2点がプラスのドライバーとして働くため、重点的に強化すべきポイントと考えられます。
・ゲーム中にすぐにアイテム購入できる
・課金しなければ手に入らないアイテムがある
この結果より、課金システムの操作性向上、適切な課金機会でのアイテム購入への誘導と合わせ、アイテム購入でのみ入手できるアイテムを明示することが、具体的な課金ユーザー増加の為のアクションと考えられます。
逆に、ファネルドライバー分析ではマイナスに働くドライバーも算出されます。この例の場合、「課金アイテムを使用していることが他の人にも分かる」がユーザーの課金を妨げる要因となっていることが分かります。そのため、アイテム利用を隠しながらゲームプレイできる機能の実装を検討することも、ユーザーの離脱を防ぐために必要と言えます。
このように、ファネルドライバーを用いて各ステージの解決策を検討することで、消費者の離反を防ぎ、より多くのユーザーをロイヤルユーザーへ促進させるための、具体的な打ち手を導き出せます。